2018/12/20

Keep it Rollin' ちひろを止めるな!




PA(プロダクション・アシスタント)として初めてお仕事させて頂いたドラマ、Deadly Classが無事クランクアップしました。フリーランスの世界、最初はこれだけで食べていくのは難しいだろうからパートタイムの仕事でも見つけようとか考えてたんだけど、フタを開けてみたら超大忙しで3ヶ月間働き詰めだったよ。ユニオンの規定があるので一応毎日6時間くらいは寝れるんだけど残りの18時間は全部仕事と仕事場への移動時間という生活。しかも電車やロケバスの移動中とトイレの時以外は立ちっぱなし。もう人生で一番疲れた。でも人生で一番幸せな3ヶ月間でした。未経験の新人が最初にやるプロジェクトでshow-call(シーズン通しのフルタイムポジション)をオファーされるのは極めて珍しいことらしい。今までのフリーター生活で培った地味なスキルを高く評価されてもはや無双だった。The best PA ever(史上最強のPA)とか言われて他の子たちと比べて完全に特別扱いだったし。仕事においてここまでベタ褒めされたり熱烈に愛されたことがかつて無かったので最初からかわれてるのかと思った笑。ずいぶん遠回りしたけどやっと自分がいるべき場所が見つかったよ…。しかも人気コミックのドラマ化で、なんと『アベンジャーズ』のルッソ兄弟プロデュース!配給はアメリカのソニー・ピクチャーズ!!と最初からこんな大きい作品のために、第一線で活躍する一流のクルーと一緒に仕事することができて本当にラッキーでした。英語だけど予告編だけでも是非見てくれ〜


時は1987年。荒廃した街で未来も行き場もない若者たちが辿り着いたのは暗殺者育成学校、Kings Dominionだった。殺し合い、騙し合い、ドラッグにセックス、そして少しの友情…学園映画みたいに美しくなんかない、血まみれの青春をサバイブできるのは果たして誰か?  

現場でわたしたちがびしょ濡れ泥だらけで地道に手作りしたものがこんなかっこよく仕上がるなんてすごいぞ!この規模のドラマになると現場クルーだけで毎日120人くらいいる。いろんな部署のコラボレーションで作品が出来上がるのです。部署ごとにさながら部室みたいなトレーラーを持っていて、みんなで給食(無料)を食べて、夜中に出る夜食やコーヒーの屋台(無料)に並んで、○○部の誰と誰は実はデキてるらしいみたいな噂とかもあり、けっこう待ち時間が長いので延々だべったり、みんなで雨の中をうおーーーーっと走ったりとか、限りなく文化祭っぽかった。学園モノだから制服姿のキャストと大勢のエキストラがセットをうろうろしてて本当に学校みたい。キャストも腰が低くてフレンドリーな人ばっかりでクルーと一緒になってふざけてたね。長くPAをやってる子やベテランのクルーも「こんな仲良しな現場滅多にない」って言ってた。いまバンクーバーで撮ってるドラマや映画他にもいっぱいあるけど、すんごい険悪な雰囲気のところもあると聞くしなあ。

撮影のほとんどは郊外にある2つの巨大スタジオで行われた
室内をクレーン車が走れるくらい広い 。迷子注意
なんの変哲もないブルースクリーンでございます
セットに動物がいる日もあった
鶏、犬、ヤギ、アルパカなど
これはgrip部のマスコット犬アルピーくん。
カナダ人って普通に職場に犬を連れて来るよね
ダウンタウンでやった昼間のロケ
ロケはスタジオ撮影より緊張する
これもダウンタウンのロケ、たしか徹夜だった。
月明かりを演出するこの照明は…
こうしてヘリウムガスで浮くようになっているのです。
クレーンと使い分け。
精神病院の廃墟でのロケ。
撮影以外では入れない場所
もちろん火薬類取扱免許を持っている
特殊効果部の練習風景
笑っちゃうような豪雨の日も撮影決行
夕食にハンバーガーが出た数時間後に
夜食のハンバーガー屋台が来た奇跡の回
主演のベンの誕生日
楽屋トレーラーも風船だらけ。
最後にもらったプロダクションからの記念品、
校章入りスウェット上下
そういえば髪をピンクに染めたんですよ
ロケーション部飲み。
みんなハタチそこらだからめちゃくちゃ飲む
クラブを貸し切って盛大な打ち上げ
わたし含む数名酔っ払いすぎて追い出された笑

夢みたいに楽しかったな…シュン。毎日寝てる時以外ずっと一緒にいたこのメンバーが全く同じ組み合わせで集まることはもうないんだと思ったらすごくさみしい。まるで卒業みたい。わたしを「右腕」と呼んで大変かわいがってくれたボスが最後の日に「今までよくがんばってついてきてくれたね。I'm so proud of you. 君はこれからこの業界でどこまででも行けるよ」と言ってくれた。彼は6コも年下で、若いせいか少々だらしないところがあり最初はソリが合わなかったんだけど、いつからか親のような目線でわたしになるべくたくさんのことを経験させてくれようとしてくれるようになった。年下のくせにな!彼やそのまた上の大ボスも是非また一緒に仕事しようと言ってくれているし、他のPAとのコネクションもあるし、ユニオンのメンバー候補生にも認定されたので、今の部門で食いっぱぐれるということはないんじゃないかな。

例年12月から3月にかけては業界自体が「冬眠」に入ると言われているんだけど今年は繁忙期が来るのが遅かったためちょっと事情が違うかもしれないらしい。単発の仕事day-callを拾うこともできるんだけどしばらくゆっくりしようかと思って。クリスマスだしお正月だし。1月の終わりにボスが狙っている映画の仕事があるのでもしそれが決まればついていく予定。銀行員時代の2.5倍のお給料が出て、且つお金使う暇が全く無かったせいでまとまった貯金があるんだけど、旅行するかオンボロ中古車を買うかで悩んだ結果今回は車を取ることにした。業界でやっていくのにやっぱり車が不可欠すぎるので。この仕事を始めてライフスタイルががらっと変わった。まさか自分が車を運転することになるとか、仕事を好きになれるとか、お金の心配をしないで暮らせるようになるなんて3ヶ月前には想像もつかなかったことだもの。子供の頃からずっと戦ってきた「何者にもなれない」という不安とやっと決別する時が来たようだ。


Deadly ClassはアメリカSyFyチャンネルで1月16日から放映開始です。将来的に日本の動画配信サービスで視聴できるようになったりとかしたらいいんだけど。本当にがんばって作ったわたしたちの青春の結晶なので、多くの人に楽しんでもらえることを願っています。

…とこれを書き終わった瞬間にちょうどボスからメールきて1月の仕事がほぼ確定。なんというタイミング笑。もう少し休めるかと思ってたんだけど、呼ばれちゃしょうがねえ。止めるな、止まるな、let's keep it rolling. 

2018/09/16

Don't Dream it, Be it 夢を見るな、夢になれ

何度かメールでやりとりしていた知人の姉から一斉送信で「8月24日空いてる人?」とテキストが来た。「me!」と返信したらあっさり初仕事が決まった。面接とかはない。撮影前日の夜遅くに集合時間と住所が送られてきた。他にもFBのグループとかで常に仕事を探してるのだが、「明日来れる人募集」とかやたらとギリギリな求人が多い。


何の指示もなかったけど持ち物はネットで調べまくって事前に用意していた。わたしは平均的なカナダ人に比べると無口な方なので、ペラペラ営業トークができない分こういった小さいことで本気のやる気を見せていくしかない。腰につけるお道具ポーチには各種ペンとノート、十徳ナイフとライター、懐中電灯、ガムテープ、作業用手袋などを装備してある。仕事中は携帯電話は禁止なので腕時計も買った。服はカメラに写り込まないよう黒い服が好まれるみたいなので黒い防水ジャケットと黒いスキニーパンツを購入。わたしは喪服以外では絶対に黒を着ない主義なのですべてイチから揃えなければならない。初期投資ううう。モトがとれることを祈る。リュックの中には防寒具と替えの靴下と水筒、去年の確定申告の控え(Notice of Assessment 2017)と運転免許のコピー。映画の仕事はカナダで合法的に働けるビザさえあれば誰でもできるんだけど、ローカルの人間を雇うことを条件にBC州がプロダクションに補助金を出しているので、前年度の確定申告をBCで済ませていて今後も同州に住む予定という証明書とサインが必要になる。

当日は16時集合で明け方解散の徹夜のドラマロケだった。先に言っとくけどセットでは撮影厳禁なのでここからは文字ばっかですよ。指定された場所にだいぶ早めに着いたら白い巨大なバンがたくさん見えてまるで映画みたいだった。近くのスタッフに声をかけるとそこはまた別のドラマを撮っていた。高架下の空き地みたいなとこだったんだけど同じ日に3つ違う撮影をやっていたらしい。さすが「北のハリウッド」。なんとかアシスタントロケーションマネジャーの知人姉と合流し、とりあえず入り口を見張ってろと言われた。見たこともないようなでっかなトラックが次々とやってきて機材を搬入していく。PAの仕事の大半はこの「見張り役」で、わたしのようなチビが何を守れるのかよくわからないけど突っ立って見てろという指示が多かった。

2時間ほど突っ立ってたら代わりの人がやって来てブレックファストを済ませろと言われた(18時すぎ)。ごはんはめっちゃ豪華!ケータリングとコーヒーのトラックが来てアツアツの食事をオーダーできる。サラダや冷菜はバフェ形式になっていて、ケーキや山盛りのフルーツ、ジュースを生搾りできるコーナーも。もちろん全てタダ。誰もが寝不足の過酷な現場では意識的に栄養のあるものを摂らなければ身体が持たない。二回の大きな食事の合間にもスープや小さな丼ものやチキンなど随時ホットスナックが出て、さらにセルフサービスの軽食ステーションがある。役者もエキストラもスタッフも同じものを手があいた時に自由に飲食することができる。ていうかみんなどんだけお腹空いてるんだ、さっき食べたばっかだろ!笑

この日はわたしにとってのデビュー戦でもあったし、このドラマシリーズ自体の撮影初日でもあったのでみんなさぐりさぐり自己紹介していた。PAは蛍光色のベストを着ているので(黒い服が好まれるとは何だったのか)下っ端だとわかるはずなのに偉い人たちが「はじめまして、what's your name?」とわざわざ挨拶しにきてくれた。みんなすごーく優しい。PAの親分であるKey PAや知人姉もすれ違うたびに「大丈夫?楽しい?」と声をかけてくれた。「シーズンが終わる頃にはみんな家族さ」と言ってたけれど、わたしは今の所大きな撮影の時にだけ駆り出されるお助けPAなのでどれだけこの作品に関われるかはまだわからない。それでもメモをとって話した人の名前は全員覚えるようにした。フリーランスで成功できるかは人脈次第で、人脈づくりは今日からもう始まっている。

実際にキャストが入ってリハーサルが始まったのは22時ごろだった。24時間表記はカナダでは通常使われないけど、深夜に動く事も多いこの業界ではこれがスタンダード。ここからはセットの間近に配置されて面白かった。wakie talkie(トランシーバー)に耳を傾けてカメラが回ってる間にクルーをおとなしくさせるという役目。というのもトランシーバーは全員が身につけているわけではなく、また役職によってチャンネルが違うのでいつも情報が共有できているとは限らないのだ。超高性能のマイクは小さな雑音も拾ってショットを台無しにしてしまうので、「だるまさんがころんだ」状態で全員仕事をストップする必要がある。監督がカメラスタートの時にRolling, カットの時にCutと言うのがトランシーバーで聞こえたらそれぞれ大声でリピートしてみんなに知らせる。どちらも日本人のわたしには発音が難しくて、変だと思われるんじゃないかと萎縮してしまった。ネイティブスピーカーの大衆の前で大きな声でゆっくり正しくゥローリンと発音できる自信のあるものだけがわたしに石を投げなさい(泣)。ま、そのうち慣れたっていうか開き直ったけど。場面の転換の間にはホットスナックを配って歩いたりゴミを拾ったりゴミ箱を空にしたり雑用をこなす。

PAの仕事はだから①見張り②ローリンと叫ぶ③ゴミ捨て④テント設営など雑用一般、こんなもん。あともう一つがlock upといってロケの時に一般の通行人を閉め出す、である。26時頃に最初のセットからシャトルバスでドナドナされてダウンタウンに向かった。よりによって治安の悪いHastingとCambieのところ!一帯を封鎖してバイクのスタントを撮るという。白バイの警察がたくさん出動してライトをピカピカさせていてめっちゃワクワクした。彼らが車を止めてわたしたちPAは歩行者を止める。金曜夜のHasting stは思ったよりも危険な人はいなかったけど酔っぱらいが多かった。捌ききれるか心配だったけど周りに他のスタッフも警察もいたのでちょっかいを出されることもなかった。ふう。野次馬に「何撮ってるの?誰か芸能人いる?」とか聞かれたけどまだ秘密のプロジェクトのため偽のつまんなそうなタイトルで撮っている。主演女優はこないだ某マーベル映画に出てた若手のアジア人の子。大型トレーラーに牽引されたバイクに跨って彼女が現れた時はかっこよくて鳥肌が立った。

そう長く交通をストップするわけにもいかないので撮影自体はあっという間だった。80年代のサンフランシスコという設定で撮っているので大道具のアメ車のナンバーも全てカルフォルニア。クルーが撤収準備をしている間にこれをしばらく見張る。同じく今日が初日というPAの女の子とずっと一緒にいて楽しかった。サーカスと呼ばれるベースキャンプがある元の会場にまたシャトルで戻り撤収手伝い。すべて終わった頃には時刻は28時をまわっていた。お疲れ様でした。知人姉が「楽しかったでしょ?わたしはこの仕事が大好き。超キツイけど大好きなのよ。I fucking love it!!」と熱っぽく語っていた。完全フリーランスなのでまた呼んでもらえるかの保証はないけど、帰り際に「来週は木曜か金曜かその両方に来てもらうからね」とサラっと言われて安心。まだ始発電車が走ってなかったのでKey PAが車でうちの彼の家まで送ってくれた。やっぱ車あったほうがいいよな…。運転練習しよ。

PAは飲食時も含め絶対に座ってはならないという体育会系のルールがあるので(カナダではこういうのものすごく珍しい)、脚も腰もバキバキに痛い。すでに秋の気配のバンクーバーの夜は冷えた。明け方バスタブに湯を張って長い一日の出来事を思い出してみてもまるで夢の中にいたようで実感がなかった。この物語は来年テレビで放映されれば永遠に語り継がれ誰かの心の中に生き続ける。わたしはたしかに物語の誕生に立ち会った。

おニューの靴が泥まみれ。


【追記】この日記を書き始めてから怒涛の忙しさでずいぶん時間が経ってしまった。同じドラマの現場を中心に、合間に別件のCMもやらせてもらって順調順調。あまりにも濃い毎日。一週間でファストフード時代の月収以上を稼いだ。遠くまで来たもんだ。




2018/08/26

銀幕の向こう側へ

6月に仕事を辞めて、ひと夏ゆっくり自分の将来について考えてきました。今までずっとフリーターで適当に楽そうな仕事とか人に紹介してもらった仕事とかをしてきて、カナダに来てからは5年間もビザの関係でファストフード以外の仕事ができなくて。やっと移民してからは髪を黒く染めてスーツを着てまっとうな人間になろうとしたけどやっぱり続かなかった。同世代の子はとっくの昔から得意なフィールドで経験積んでいまや出世してるのにわたしだけがいつまでたってもフリーターのまま。お給料だって満足な額もらえたことがなくて、もうやりたいこと探すのに疲れちゃった。

というわけで、やっぱりわたしは映画の道に進むべきだと思うのだ。今度こそ覚悟を決めてこの道で生きていくことにした。もう迷わない!

実はバンクーバーはハリウッド、NYに次ぐ北米第三の映画都市で、アメリカ資本の大作映画なんかも結構バンクーバーで撮ってたりする。米ドル加ドルの為替や税金の関係で制作費が安く済むとかなんとかで、これからさらに成長が期待される産業だという。だからしょっちゅう街中でロケやってるの見かけるし映画業界に従事する人口も多い。銀行で働いてる時もよく映画関係の人がお給料の小切手を預けに来てたんだけど毎度その額面に驚かされていた。支店長の彼氏も業界の人で、なんと支店長よりも稼いでいると聞いた。仕事を辞めて次何しようと考えていた時期にちょうどうちの彼のルームメイトや友人が映画の仕事をしていて、彼らと遊んでるうちに「わたしにもできるかも」とふつふつ情熱が湧き上がってきたのだった。映画の人たちはとにかく儲かっていて羽振りがよい。

全編バンクーバーとその近郊で撮影された『デッドプール』シリーズ

アメリカが舞台と見せかけて
実はバンクーバーで撮っている作品は多い

ずっと昔からひそかに映画の仕事をしたいと思っていたのに勇気が無かった。映画学校を卒業してるわけじゃないしクリエイティブなタイプでもないから、自分には縁がないと思っていた。永住権を取って就職する時も映画と迷って結局手堅そうな銀行を選んだ。その時のブログには「もう30歳なんだから夢を追うよりも安定した仕事をして趣味として映画を楽しむほうがいい」とか書いてある。そうやって自分に限界を課していたのは、他でもない自分でした。それに気付かせてくれたのはやっぱり映画で、『ブリグズビー・ベア』っていう作品なんですけど…ちょうど「もしかしてわたしにもできるかも?」とそわそわしてた時に観てガーンと感銘を受けてしまって、これは天啓だ!と思ったね。こういう『僕らのミライへ逆回転』みたいな映画を作る系の映画が大好き。自分だって作る側になれるのに挑戦もしないで諦めるなんてダメだ。


それで具体的にどうやったら業界に食い込めるのかリサーチを始めた。彼の友達も言ってたように、現場やりたいならProduction Assistant通称PAといって要するに雑用係をしながら他の部署の仕事ぶりを見学し、そこから希望の部署に弟子入りするのが王道のキャリアコースらしい。彼はちなみにそこをすっとばしていきなりGrip部に入った。そういうこともある。どこでPAの仕事を見つけるかというとロケやってるの見かけたらその場で交渉して雇ってもらうか、プロダクションに直接連絡するか、あと特に最初は人の紹介で入る場合がほとんどらしい。出たよ、リファーラル(コネ採用)!何度も言うようにカナダの就活戦線は完全にコネの世界で、実力よりもコネのある者が栄えるようにできているのです。これはもう職安やビジネスススクールでも一番強調して教えられる事実なんで。わたしはとりあえず彼の友人らと、フェイスブックを頼りにコネを手繰り寄せることから始めた。無職で暇なのをいいことにいろんなところに出向いて「映画の仕事を紹介して欲しい」と騒ぐようにした。もはや特技である謎のコネ運で戦う時が来た!

PAになるにはっていうかカメラや音声や監督に至っても基本的に学歴は不問ですが、あると有利というか実質必須の資格というのはいくつかあって、それはまとめて取った。Motion Picture Industry Orientation、Safety Awareness、WHMIS、そしてTraffic Control Person Certificate (交通整理。笑)の4つ。内容はほとんど全部安全についての講義を聞いて確認テストを受けるというもの。映画のセットというのはクレーンがあったり爆発があったりドライアイスを扱ったり危険がいっぱいで、死亡事故なんかもけっこう起きている。なので安全対策の知識が現場に居合わせる人間全員に求められるのだ。応急処置の資格も重宝されるらしいけど受講費が高いのでちょっと今は無理(最高レベルの3だと約900ドル=7.6万円?!)。

MPIOは映画学校での2日間集中講義。学校久しぶり

映画のレジュメはポートフォリオみたいなかんじで名前と連絡先のあとは今まで関わった作品を列挙するだけなんだけど、わたしは経験がゼロなのでいわゆるソフトスキル(頑張り屋とかチームプレイヤーとか)と、取った資格と、簡単に略式の職歴だけ箇条書きにした。それを少しでも映画関係のつながりがありそうな友達にPDFで送りつけた。

そうこうしている間にフェイスブックの投稿を見た古い知人が、彼女の姉がALM=アシスタントロケーションマネジャー(現場で一番偉い人)なので直接連絡を取ってみては?とメールアドレスをくれた!すごいチャンス。熱烈にアピールするメールを送ってみたらあっさり初仕事が取れてしまった。というか知人が念を押して口添えしてくれたみたい。ありがたやありがたや。新人はボランティアなどでレジュメに書ける経験をかせいだりするものだけど、いきなりギャラの出る仕事にありつけるなんて超ラッキー。せっかくのご縁なので絶対にがっかりさせたくないと思いYouTubeなどで猛予習。ビジネスマナーやセットで使われる独特の用語などおさえておく。


映画の現場仕事について誰もが口を揃えるのがお給料がいいということと拘束時間がめちゃくちゃ長く過酷ということ。一日15時間以上働くのが普通で週に5日から6日、プロジェクトが終わるまで働きまくりというのが一般的。その代わりフリーランスなので仕事の量は自分で調整でき、三ヶ月間ぶっ通しで働いて一ヶ月間以上まるまる休みみたいなことが可能。大きい病気はしなくとも異様に疲れやすい体質のわたしに果たしてこんなガテン系の仕事が務まるかだいぶ不安ですが、初仕事でいきなり徹夜のロケに呼ばれた様子は次の記事に書きます。ハロー、新しい自分。わたしはまだまだ進化を止めない。

2018/06/14

仕事辞めました

銀行の仕事を丸一年で辞めてしまった!


辞表はカナダとアメリカでは2 weeks noticeといい、その名の通り辞めたい日付の2週間前までに申し出るのが一般的。直接ボスに話すのはもちろんですが、言った言わない問題にならないためにも紙に書いてサインしたものを渡すのがマナーでしょう。銀行は特に書類にサインするの大好きだからな。これは①ズバっと辞意・具体的な日付②簡潔な理由③謝意④結び・引き継ぎの意思、とだいたいテンプレが決まっている。就活のときにリファレンスといって過去3件の職場に聞き込み調査が入ることはよくあるので、どんなにムカつく仕事でも悪い印象を残さないよう穏便に。don't burn your bridges。

2 weeks notice letterの例


Dear Ms. (ボスの名前),

Please accept this letter as formal notification of my resignation from 会社名. My last day will be Friday, June 8th. 

This was not an easy decision to make as I truly enjoy and feel accomplished that I develop new skills to help our clients everyday, with the support of the amazing team. I love our branch as a community. However, it’s getting harder for me to maintain life-work balance due to the weekend schedule. I’ve been trying my best to make it work but finally came to the decision that I should take a moment to contemplate my career path this summer.

It’s been such a pleasure working with you and representing 会社名 for the past year. I would like to thank you for this tremendous learning opportunity. I wish you and the team every success. Please let me know if there is anything I can do to make this transition a smooth one.


Sincerely,
Chihiro Okuyama

仕事の覚えが自分でもどうかと思うくらい悪くて迷惑かけてばっかりだったボスが、辞表を渡したら明らかにショックを受けた顔をしてたのでなんか辛くなっちゃった…。でももう後戻りはできないぞ。

どうしても欲しくて努力してやっと手に入れて最初は絶好調浮かれてたのに、だんだん嫌なところばかり気になるようになって愚痴が増え、最後には「ここにいるのが耐えられない」とまで思うようになるなんて、仕事ってまるで恋みたいだね。

銀行で働いて嫌だったこと

スケジュール問題
「ここにいるのが耐えられない」と思った一番の理由は土日に働くのが嫌すぎたせいです。銀行法で定められた時間帯にしか営業できないことになってる日本とは違い、カナダの銀行は現代人の多様なニーズに合わせるために少しずつ営業時間を拡大する動きが出ている。とはいえ日曜まで開いている支店はごく少数。一次面接の時に「じゃあ次は配属先の支店の人たちに直接会ってもらうからね。この支店は土日も開いてるけど大丈夫かな?」と言われて、そのチャンスをどうしても逃したくなくて咄嗟にYesと言ってしまったのが運の尽きであった。Noと言っても別に他の支店に回されるだけだったはず。

いやー自分にとって土日休みがここまで重要とは当時は思っていなかった。彼も友達も、サービス業の子さえ日曜は全員休み。わたしだけ一年間全ての遊びもパーティも我慢して、家で大きいパーティがあるときはうるさくて眠れないので人の家に泊まらなければいけなかった。集中力を要する仕事なのでとてもじゃないけど二日酔いや寝不足で出勤するわけにはいかない。友達に会う機会がほとんど無くなって孤立してしまった。日曜の昼出勤するとき近隣のレストランでミモザとエッグベネディクトでブランチなんかしてる人々を見るだけで殺したいくらい羨ましかった笑。仕事しかしない生活は本当、心が荒む…。まだまだ遊びたい年頃さ!悪いか!わたしはただ遊びたいだけだけど、小さい子供がいるファイナンシャルアドバイザーとかも気の毒でね。学校が休みの週末くらいどこか遊びに連れて行ってあげられたらいいのに、余計なお世話だけど。スケジュールはseniority(勤続年数順)で決まるので下っ端が一番人気のないシフトをやる。うちの支店は全然上が動かなくていつまで経っても土日固定のままだった。世の中の人が当たり前に休みの週末も、わたしは有給を使わなければ休めないし断られることもあった。有給も祝日前後とかオイシイところは先輩が全部押さえてしまうので海外旅行に行けるような大きい連休は基本取れない。

土日は短縮営業なので週5日働いてるのに給料(時給制)が少なくなるのも困った。せめて給料割増にすればシフト入りたい人もいるだろうに。わたしはそれでも嫌だけど。オペレーション的にもグダグダで、一部支店を無理やり開けているだけでバックオフィスは閉まっているので全ての取引は翌営業日分の日付になり、ちょっと難しい取引なんかは対応できない。だから苦情ばっかりになる。対応できるシンプルな取引についてはほとんどオンラインバンキング、テレホンバンキングとATMでできるので何故支店を開けなければいけないのか謎すぎた。しかも土日は極限まで人員を削減し、お客さんも極端に少なく閑散としているのでセキュリティ的にかなり問題がある。支店長も副店長も土日は働かないという噂が広まったのか、週末に集中して詐欺や脅迫が多い。普段なら「支店長呼びましょうか?」と言うだけで追っ払えるチンピラどもにわたしたちテラーが対応しなければならない。セキュリティガードもいないし。アメリカと違って銃を持っている一般人は少ないけど、職員の身に何かあったら、とか全然考えないんだなと思った。テラー二人いても一人が休憩行ったら1時間ワンオペ。殺されなかったのがラッキーである。こないだはなんとパソコンが丸ごと盗まれた!顧客情報は全部クラウド保存なのでハードドライブは空っぽとはいえリスク管理やばくない…。

ただし日曜は毎週差し入れが入る。


給料安すぎ問題
給料が安い、いくらなんでも安すぎる。テラー(窓口業務)ポジションはもともと難しい仕事ではないのでどこの銀行でも大した給料を出してないのだが、うちが絶対に業界最安値の自信がある。だってほぼ最低時給だもん。誇張抜きにファストフード時代と収入変わらない。この前うっかりファイナンシャルアドバイザーの給料を見てしまったのだがこれまた激安だった。みんなあんなにがんばってるのに…!怒。社会貢献とか表向きにいい事言ってる暇があったら、せめて社員が人間らしい生活を送れる給料を出して欲しい。

接客のストレス
有名な話かと思ってたんだけどもしかしてテラーがこんなに薄給で働いてることを知らない人も多いのかな?トンデモリクエストが多くて参った。わたしたちは資格もなけりゃトレーニングも受けてないので住宅ローンの相談とか乗れないぞ。あと税金のことは銀行ではなく税理士に聞いてください。ていうかそんな大事なことをカウンターごしに済ませようとするなー!ある程度社会的ステータスもお金もある人たちが全く常識的な事がわからないのにも驚いた。わたしなんか外人だし貧乏だけどそんなもん昔から知ってたぞレベルの話が通じない…。お金のこと何もわからなくてもお金持ちになれるというのは衝撃だった。

あと詐欺は小さいものから大きなものまで本っ当に多くて人間不信になる。なんで銀行相手にバレないと思うのか。苦情もめちゃくちゃ多いというかほぼ苦情処理窓口だし。怒鳴られたり意地悪を言われることもしょっちゅう。全く会話が成り立たないレベルのヤク中の対応もしょっちゅう。トラブルは大体ボスや先輩に丸投げなんだけど、そういう時に限ってみんな忙しかったりして一人でオロオロして特に最初の数ヶ月は胃が痛かった。半年も経ったら完全に開き直ってふてぶてしくなったけど。

月始め、月終わり以外はけっこう暇

将来性の無さ
うちの銀行ではテラーをどんどん減らして、というか完全にカットしてファイナンシャルアドバイザーと面談する個室がいくつかあるだけの支店を増やしている。テラーってそれこそ5年以内とかに無くなる仕事なんじゃないかな?採用された時は野望に燃えていて資格をとってファイナンシャルアドバイザーになろうとか思ったけど、実際やってみたら単純に金融に興味ないなということに気づいた。これ以上ここで学ぶ事はもうない。


銀行で働いてよかったこと

スキルがついた
カナダで初めてのオフィスの仕事でビジネス英語が身についた。法律関係の会社とのやり取りも多く文書の読み方がわかるようになった。メールやFAXもよく使うし、毎日あちこちに電話をかけまくるので電話アレルギーがだいぶ軽減された。自分だけでは解決できないことが多すぎていわゆる報・連・相みたいなコミュニケーションスキルもついた。そして銀行の職歴をレジュメに書くとかなり印象が良い、ほぼこれが目的で始めた仕事だし。在職中もぼちぼち転職活動してたんだけど、カナダでの職歴がファストフードしか無かった1年前に比べると食いつきが全然違う。面接が平日だから行けなかったり面接落ちたりで結局スムースに転職できなかったけど、これからに期待。移民して最初の一歩として賢いムーブだったと我ながら思う。

カナダでのお金の仕組みがわかるようになった
日本でもカナダでも銀行の窓口に行くことって口座を開いた時以外ほとんど無かったけど、仕事をしてみて窓口で何ができるかわかった。カナダでは小切手(マネーオーダー、バンクドラフト)の取引がとても多く、その仕組みが完全に理解できた。貯金・借り入れの利子やクレジットカードのこと、為替のこともだいたいわかった。電卓打つのがめちゃくちゃ早くなった。ほとんどの手数料は交渉次第でwaive(免除)できることも知った。銀行辞めてもこの先ずっと役に立つ知識ばかり。あと、銀行の裏側がどうなっているのを覗けたのは面白かった。複雑なパスコード認証や、大金庫を開けるのにかなりコツがいる。

実際はぜんっぜんこんな豪華じゃないよ


ベネフィット=福利厚生が手厚い
カナダはアメリカと違い国民健康保険(MSP)がしっかりしていて所得にかかわらず誰でも安全な医療にアクセスすることができる。診察や治療や入院は全額カバーされるが薬代や歯科治療や眼科は自費になり、それは勤務先の会社がグループ保険に入れてくれる場合がある。保険の内容は会社によって違くて、銀行は別に良くも悪くもなく普通です…。前職スタバの店長だったテラーの後輩が「スタバの方がベネフィットよかった」ってボヤいてた。一応パートタイムでももらえるのは太っ腹かな?わたしは辞める直前に滑り込みで歯を徹底的にスケーリングしてもらいました。9割保険で出た。

しかし福利厚生は医療だけじゃない。有給や実質無制限のシックペイ(疾病休暇。風邪で休んでも全額給料出る)はまあ当たり前として、銀行ならではの特典として月々の口座維持費はもちろん海外送金や小切手帳の注文など高額なもの含めすべての手数料が無制限無料。何かを分割で買いたい時も金利が激安か無料。クレジットカードの年会費半額。従業員向けの投資プラン、年金プラン。あと、条件が甘かったのでPersonal Line of Creditアカウントを開いておいた。クレジットカードより金利が全然低いローン商品。わたしの年収では普通は審査通らないけど、フルタイムで働いてるのに十分な給料出してないのはどこの会社でしょうねえ…という話なのでだいぶ大目に見てもらった。別に使う予定ないけど万が一急な出費があった時のバックアップとしてと、あと将来もし大きいローンを組みたくなった時にすでにローンを持っていると捗るかもということで。長いスパンで考えてカナダでのクレジットスコアを育てるのはとても大事なのだ。

お金持ちとの人脈ができる
レストランのオーナーが顧客にいるから飲みに行ったらサービスしてもらえたりとか、まあそんな程度ですけど。コミュニティ色が強い支店なので名前を覚えて毎日しっかり会話をするクライアントが多い。High five (ハイタッチは和製英語だよ)したり、カウンターから出ていって「久しぶりー」ってハグしたりする(日本の銀行と雰囲気が違いすぎ笑)。どっかでバッタリ会ったら絶対お互い認識できると思う。狭いバンクーバーだからどこでまた縁があるかわからないね。ネットワーキング、ネットワーキング。

そういえば「もうすぐ誕生日」と言ったら翌日戻ってきてくれて$100の食事券をくれた人がいた。しかもそれ以降一回も会ってない。個人的にギフトを交換するのは本当は会社の規則で禁止されてるけどファイナンシャルアドバイザーたちはクリスマスとかお客様から相当ギフトカードもらってたね。お弁当やドーナッツやコーヒーの差し入れはほぼ毎日。

自信がついた
カナダの銀行窓口は日本とは違ってそんなスゴい仕事というイメージはない。かといって誰にでもできる仕事でもない。今までずっとフリーターでスーツを着たことすら無かった自分にとってはすごい進歩で、「わたしは銀行員!」というプライドが生まれた。

最高の仲間と一緒に働けた
なんだかんだで一年続けられたのはひとえにawesomeな同僚たちのおかげでした。一人除いて全員女性のチーム。みんな接客のプロなので明るくてノリがよくて、クライアントも一緒にみんなで延々おしゃべりして本当に楽しかった。支店長や副店長もめっちゃ話しやすくて心配事があったらすぐ相談できる。小さい支店だから人間関係がいい意味で密で、スタッフイベントも定期的にあったしよく飲みに連れて行ってもらった。年末の総会の時にはみんなでコスプレして他の支店の子たちと一緒に踊り狂ったねえ。わたし調子に乗りすぎて追い出されたけど笑。もちろん仕事中にはフォローしあった。balanceできない時には(日本語訳わからん、『収支が合わない』?)テラー仲間が残って一緒にdifference探してくれた。



最終日泣くまいと思ってあんまり上手にありがとう言えなかった。結局泣いたけど。文句ばっかり言ってても最後は感謝の気持ちだけ残るものですな。ここで教えてもらった事を糧に、今度はもっとお給料がいい土日休みの仕事を探す。しかし、しばらく休ませてくれ…夏だし。一年間遊べなかった分取り返すぞ。パーティ!パーティ!

2018/06/02

カナダ在住日本人が欲しいものリスト

日本の製品に固執しないでできるだけカナダで手に入るものでやりくりしたいものだが、過去6年間手間とお金をかけて試行錯誤した結果「同じ程度のコストでは代用品が見つからない」と判断した物がけっこうあって、日本の親友ゆっちに定期的に送ってもらっている。彼女が遊びに来てくれた時は二回ともスーツケースまるごと一つ分リクエスト&おまかせのお土産を持ってきてもらった。ありがたや、ありがたやー。


事前に「欲しいものリスト送ってね」と言われ、何か忘れてるのではないかと思って「一時帰国 買い物リスト」でググってみたら世界中あっちこっちに住む日本人たちが蕎麦の乾麺とかキューピーマヨとかインスタントの味噌汁が欲しいと投稿していた。そうか、海外に住むとは普通はそういうことなのか…。バンクーバーだったらこれら全部、アジア系でもない普通の大衆スーパーで手に入る。ダウンタウンやリッチモンドの日系、韓国系、中国系のマーケットに行けば食料品にしても日用品にしても思いつく日本製品はほとんど全部買えるし、お値段も輸入ではるばるやって来たことを考えたら納得できる程度。いくら言動が欧米化してもやっぱり朝ごはんは納豆たくあん味噌汁が落ち着くわたしは、これらが手に入らない土地ではとても暮らせないだろうな。バンクーバーやLAやNY以外の場所にいる人はニーズが違うことであろうが、これから海外に引っ越す人や、家族や友人が海外に住んでいて贈り物を考えている人の参考になるかもしれないので、わたしが友人に頼んだお土産&帰国の時に買ったもののリストを公開します。

食料品

※肉や肉エキスを含む食品、卵、乳製品の持ち込みには制限があります 
詳しくはこちら What you can bring into Canada

酒&おちょこ 日本酒はカナダでも買えるけど高くて特別な日にしか飲めない。空港で買ってきてもらった上等なもの と、スーツケースに入れても破損しにくい紙パックのと両方うれしいな。ショットグラスではなくおちょこで飲むと風情が出る。休日にはアートをたしなむというゆっちが絵を描いてくれたとっくりとおちょこのセット、おしゃれ。寒くなったらこれで熱燗飲もうっと。


つぶ貝おつまみ おみやげで一番うれしかったもの堂々第一位。欧米人ってあんまり貝に興味がないのかな?牡蠣とmussels (日本語忘れたから辞書ひいた。ムール貝のこと)以外の貝にアクセスする機会が無いので涙ちょちょぎれ。ひたすら美味しい。日本に着いたら追加で送ってもらうように頼んだ。




うずらの卵燻製 怒涛の酒飲みセレクト笑。ひとつひとつ個装されてるのもポイント高い!こういう気の利いたものはカナダにはないね。各種缶詰もそうだけど、料理ができるまでにすぐつまめるアイテムはとても便利。日持ちするのでたくさんもらってもうれしい。

プチッと鍋・鍋キューブ 最近日系スーパーでも売り始めたけど種類が少ない上に高い。土鍋に鍋キューブとお水と適当な具材をセットして、煮込んでいる間にシャワーを浴びて出たら出来上がっている。物価が高いバンクーバーでも野菜だけは唯一安くて美味しいので節約+満足+栄養と全ての面で優秀。シメはマルちゃん正麺か冷凍うどんで。

レトルトおかゆ プレーン味と梅、卵など各種。サムゲタン風味なんてのも買ってきてもらった。非常時にあるととても心強い。こちらでも手に入るけど重いからか高い。二日酔いでも病気でもカナダ人の定番はチキンヌードルスープなのだが、日本人の胃腸には負担が大きい。

クノールのカップスープ カナダでスープというと缶詰が主流。2食分くらい入って食べきれないし重いし缶切り必要だし、レンジで温めるのにけっこう時間がかかる。粉末のものなら鞄に放り込んで職場の温冷ウォーターサーバーでサッと作れてお弁当に便利。春雨スープやフリーズドライの雑炊なんかもいいね。前回日本に行った時は箱から出しちゃって大量に持ってきた。インスタント味噌汁はカナダのメーカー(並行輸入品?)のもあって手頃なんだけどそれ以外の日本のスープは種類が限られている上に高級品。

そういえば無印良品がオープンしたんだけど食品は全然売ってない。わかってないね!

さばで健康 ゆっちパパママのセレクト。美味しい!缶詰は缶詰なりの美味しさがあるけど、アルミパウチのこちらは学食で食べたような懐かしい味。冷凍ストックしてあるごはんとこれを温めれば時間がない時でも立派なごちそうになる。


味覇、創味シャンタン 野菜炒めやスープに。他にも使い道いっぱいあるはずだから研究したい。

冷やし中華のタレ(醤油味) 希釈タイプが腐りにくくてよい。昔ブログで紹介したようにパスタの麺を重曹を加えたお湯で茹でると中華麺にトランスフォームするので、それを氷水でしめてハムか蒸し鶏、キュウリに錦糸卵など適当な具を合わせる。極限まで材料費が安く食欲がないときにもつるんとイケるので夏は狂ったように冷やし中華ばっかり食べる。そういえば不器用な錦糸卵を作って置いておいたらシェフのルームメイトに「卵をこんな風に美しく調理するなんてすごい」と感心されたっけ。

最近はタレ自作してます。→レシピ

混ぜるだけのパスタの素 
売ってるけど高い。かさばらないし自炊慣れてない時にあるととても便利なので多めに持ってくるとよい。茹でた麺に混ぜるだけのパスタの素という概念自体がカナダにはないような気がする。缶詰とか瓶詰めのはあるんだけどポーションがデカい上にしょっぱくてたまらん。

福神漬け ゆっちのパパママが空港のラウンジでパクってきたもの笑。レトルトのカレーを年に数回食べるんだけど、そのためだけに量が多くて高価な福神漬けを買う気にはなれない。鰹節とか青のりとか出汁の素とか、一度にたくさん使うわけじゃないものは基本的に小分けだとありがたい。本当日本のメーカーって「わかってる」よね。



ポカリスエットの粉末 日系スーパーで手に入るけどちょい高い。食塩とレモン、はちみつで自作することもできる。しかし二日酔いや病気の時にそんなことをする余裕はない。昔はよく送ってもらってたけど今はこだわらなくなってココナッツウォーターやVitamin Waterやゲーターレードで代用するようになった。

化粧品

化粧水 ドンキとかで売ってる1000円以下のちょっととろみがある化粧水が大好きで30歳になっても手放せない。日系スーパーで買うと倍以上の値段する。カナダの基礎化粧品はパシャパシャのtonerか、もしくはこってりクリームになってしまいその中間的なものがない。デパートに行けばSKⅡや資生堂やシュウウエムラが入ってるのでもしかしたら日本人好みのものもあるのかもしれないけどなんせ金がないんでね…。

【追記】日本のコスメオタクにも大人気だというカナダのブランドThe Ordinary.を発見して以来全部ここのを使っている。美容液$6〜などびっくりするほど安いのに高品質!バンクーバー近辺に直営店が3つあり、Waterfront駅のすぐ近くの店舗が便利。あらかじめ日本語で口コミ検索して欲しい物を品定めしてから出かけるとよい。$25以上の注文で送料無料の通販もあり。

日焼け止め 日本とは紫外線のレベルが違うので使わないと冗談抜きで皮膚ガンになる。曇ってても必ず塗りましょう。カナダの一般的な日焼け止めはベタベタして臭く、とても顔面につける気にはなれない。ビオレのアクアリッチUVは1000円しないのに使用感がいいし化粧下地にもなる優等生。台湾系スーパーのT&Tでも購入可。

リキッドアイライナー エイミー・ワインハウス、トゥラ・サターナ、そしてK-POPアイドルたちからインスパイアされたこめかみに届くほどのキャットラインはわたしのトレードマーク。カナダの薬局で買えるものはほとんど試したけど満足するものがひとつも無かった。日本で売れているらしいフローフシというところのものに出会って以来ずっとまとめ買いしている。知らない人によく「あなたのアイライン素敵、ぜんぜん滲んでないけどどこの使ってるの?」と声をかけられる。

クッションファンデ 安くて使い勝手のいい韓国のMISSHAというところのもの。前回日本に行った時に@コスメを読んでどうやら日本で売れているらしいと知り使い始めた。BBクリームより軽いし、よく肌きれいだねと言われるようになった。eBayでも買えるけど高い。

眉マスカラ こちらでは眉は太く濃いのがトレンドというかもはやスタンダードなので、眉マスカラも濃い色が主流。前回帰国時にギャル御用達の金色に近い色味のものをドンキで大量に買ってきた。日本の薬局コスメは本当に安くて優秀なので、まゆ毛ペンシルやアイシャドーなど賞味期限(??)長そうなものは多めに持ってきたほうがいい。こっちだとメイベリンとかのどうでもいいまゆ毛ペンシルが$20 (2000円)くらいする。

メイク落とし 
詰め替えパックならスーツケースの中でかさばらない。ウォータープルーフのマスカラやアイライナーを落とせる手軽なメイク落としが普通の薬局では手に入りづらい。コットンに含ませるオイルフリーもしくは分離式のものは落ちないし、ココナッツオイル等で代用しようとするとベタつくし。

洗顔料 日本で使っていたようなクリーム状の泡立つ洗顔料が無いことはないが見つけづらくやたら高価なので、わたしはずいぶん前に普通の固形石鹸に転向した。特にトラブルない。

シートパック 年間通してものすごく空気が乾燥しているので保湿命。T&TやKonbiniyaでも買えるけどタイミングによっては少し高い。

日用品・薬局に売っているもの

虫除け カナダの蚊は凶悪で刺されると腫れもひどいし跡が残る。なのにちゃんと効く虫除けが売ってない。ネットで知った「蚊がいなくなるスプレー」や携帯用のファン等を手に入れてから夏がもっと好きになった。※エアゾールのものは破裂のおそれがあるため飛行機に持ち込めません

これはエアゾールではないのでセーフ

スースーする虫刺され薬 カナダの定番のものは一通り試したけどどれもヌルヌルして臭いだけで全然効かない。友人が買ってきてくれたムヒの軟膏、早速使ってみたら
効きすぎて引いた。

泡で出てくる漂白剤 ネットで学んだとおりサランラップと併用したら長年悩んでいたのが嘘みたいに真っ白になってルームメイトや彼氏も驚いていた。これはカナダ人にはない発想なのかな?シャバシャバの濃縮タイプしかない。カビ落とし専用と謳ったスプレーも全然効かなくてバスルームのタイルの格子が黒いのがずっと気になってたのよ。※本当は持ち込み禁止 
最近T&Tやさくらや、Minisoでも買えるようになった。

ゆっちが薬局から「どれ?これ?」と送ってきた画像。
LINEでリアルタイム買い物指示

冷えピタシート、湿布 一時帰国時にまとめ買いする在外邦人多し。たしかにこっちで売ってるのみたことない。カナダ人は昔ながらの氷嚢を使う。わたしはこっちに引っ越してから何故か熱を出すタイプの風邪にかからなくなったので(風邪自体はひく)そんなに興味ないかな…。

イソジンうがい薬 頼むの忘れちゃったよ!何故かカナダに売ってないのよね。毎年喉と咳の風邪に苦しんでいる。一昨年strep throat(レンサ球菌咽頭炎)になったときもつらかったなー。

文房具 こっちで買えるものはあまりにもダメダメすぎて笑えてくるレベルなので前回来日したときに気合を入れて買いすぎた。まあ腐るもんじゃないからいいけど。Campusノート、ポケットサイズのノート、なめらかな書きごこちのボールペン等。ちょっとしたプレゼントにも最適。

フードマン 外食がアホほど高いのでお弁当持参の人が多い。お弁当っていっても日本のみたいにおかずたくさんのじゃなくて、サランラップに包んだパサパサのサンドイッチとかだよ。わたしは残り物をごはんの上に載せて丼ものみたいにしてタッパーに詰めたりしている。このお弁当箱インスタグラムで見かけて欲しいと思ってたのにリクエストするの忘れた…。薄型で、縦にしても漏れないんだって。ところでこの商品名ポリコレ的にNGですね。


【追記 2023年】
エコバッグ(買い物バッグ)
バンクーバー市では2022年1月からスーパーや薬局などでのビニール袋の配布が有料無料共に完全廃止になった。袋を持っていない場合は15セントの紙袋を買うこともできるけど、重いものを買った日や雨の日など全く使い物にならない。再利用可能のショッピングバッグもレジ横で$3くらいで買えるところもあるけど折り畳みできるもののほうが便利だと思う。ナイロンや木綿の小さく畳める袋を既に持っているなら持ってきたほうがよい、到着して速攻必要になるので。なければ普通にダウンタウンのDaisoとかで売ってます。とにかくビニール袋は箱買いしないと手に入らないので、慣れるまでのつなぎとして余っているレジ袋とかも適当に持ってくるといいと思う。ちょっとしたゴミとか濡れたものとか。

ハサミ
カナダでは食品やら日用品やら、何もかもがハサミを使わないとパッケージが開かない。切り取り線が描いてあってもミシン目になってない、ミシン目にはなってるけどビリビリになるなど全くユーザーフレンドリーではないので、もしもハサミあれば(預け入れ用の荷物に入れて)持ってきたほうがよい。これもDay 1から必要。ハサミ買ったところでハサミがないとハサミのパッケージが開けられないという落語のような展開に注意。

料理の本
バンクーバーでは外食が高すぎて料理が必須のサバイバルスキルになる。わたしは日本にいた時に包丁を握ったことすら無かったので『料理の基本』みたいな本を持ってきて大正解だった。ワーホリの時は(まあ今も)とにかく英語の勉強をがんばりたかったから情報収集も極力英語でするようにしてたけど、レシピは日本語のほうがわかりやすいし調理の手順とかもすごい工夫されてると思う。クックパッドや電子書籍もあるけど個人的には料理は紙の本で読みたいトピックなのである。

衣類

ストッキング (肌色、黒色、デニール違い各種) 毎日仕事でスーツを着るのと、冬にミニのドレスを着る時に必要。カナダのものはやたら高いくせに非常に伝染しやすいのでほとんど使い捨て。日本のものは長く使えるし少しひっかけてしまっても伝染が広がらない。

メディキュット ネット通販で買えないことはないけど高い。

ユニクロの携帯ダウン 似たものをこちらで買うと最低でも1万円以上はする。バンクーバーは春夏でも朝晩の気温の差が激しいので鞄に入れておくといざというとき凍えずに済む。最近メトロタウンやリッチモンドにユニクロ店舗できたけど品揃えとか値段どうなんだろ。

何でもない肌着や靴下、パジャマ バイト制服の下に着る普通の黒いロンTとか、部屋着用のどうでもいいTシャツとかスエットとかがこちらで買うとどうしようもなく高くてちゃちい。あと靴下がダサい。ブラジャーはわたしは使わないのでわかんないですが多分日本人女性には日本のもののほうが合うかと思われます。サイズ表記も違うよね。一方パンティはデザインも機能性もカナダのほうが自分好みのものが多くて満足。


【追記 2019年】カナダにもユニクロができてそんなに高くないのでもう安心です。https://www.uniqlo.com/ca/en/ ただし5本指靴下は需要がないのか売ってない。長時間ブーツで立ち仕事をするようになったので5本指靴下じゃないとダメで日本の親友に送ってもらった。

番外編:別に欲しくないもの、日本から持ってこなきゃ良かったもの

インスタントラーメン 友人に念を押して「いらないからね」と伝えておいた。バンクーバーではサッポロ一番各種もマルちゃん正麺もラ王も別に高くない。そうめん、蕎麦などの乾麺も手に入りやすい。

緑茶 一昔前は海外在住者への定番土産だったと聞くけどブランドにこだわらなければ普通にスーパーで買えるよね?麦茶やほうじ茶も売ってる。肌にいいドクダミ茶は売ってないので少し気になる。

使い捨てコンタクトレンズ 度数さえわかればオンライン通販で安く買える。ワーホリのときムキになって一年分買ってくるんじゃなかった。

生理用品 環境が変わると生理周期が狂うこともあるので数回分あったら安心だけど、そんな大量に持ってくる必要はない。滞在予定期間にもよるけどこういう消耗の激しい消耗品はいずれは現地のものに慣れなければならないと思う。値段は高いけど生活必需品だからということで去年から消費税がかからないように法律が変わった。

シャンプー類、オーラルケア カナダのもののほうが質がいい。歯ブラシは一般的に靴ブラシのようにデカイので日本から大量に持ってくる人も多いけど、わたしは小さくて柔らかくてデザインがかわいい乳幼児用のものを愛用。

薬局で買える系の薬 幸い持病もないので風邪薬、胃薬、アレルギー薬や睡眠薬などカナダのもので事足りている。薬局で辞書片手にパッケージを解読したり薬剤師さんに質問したり、これもまたいい経験。

2018/05/15

ゆっちがカナダにやって来た(2回目)後編

Day4

また雨。半年間雨続きで残りの半年間は晴れ続きのバンクーバーの、ちょうど季節の狭間で天気が不安定。引き続きディランが車を出せるものの前日大冒険したせいもあり今度は近場でのんびりしようということになり地味なローカルスポットQueen Elizabeth Parkへ。これが思った以上に好評だった。数十分で余裕で一周できるこじんまりとした公園(といっても日比谷公園より全然デカイ)ながら、よく手入れされた庭園に季節の花が満開で、丘の上から市内を一望できる。もはやちょっとしたブッチャートガーデンではないか(ビクトリアの名所)(行ったことない)。ディランはけっこう花に詳しく、時々立ち止まっては匂いをチェックしていた。





てっぺんにあるドーム状の建物は熱帯植物園Bloedel Conservatoryで、不思議な草花や放し飼いの大小様々な鳥を間近で見ることができてとても楽しい。冬のデートにもピッタリよ。





公園内には割と敷居の高いレストランSeasons in the parkが入っていて、わたしもディランもずっと前から気になってたのですがなかなか機会がなくようやく初潜入。思ったよりはバカ高くないのね←ごちそうになったのによく言うわ笑。特別な日に行きたくなるような雰囲気を考えたら普通にコスパ高いと思います、ダウンタウンみたいにゴミゴミしてないし。軽くワインとおつまみをいただいた。サービスも満点。

誰だこのおじさん

パパとママにとっては最終日なのでWest Broadwayに移動しておみやげショッピング。酒屋と、カナダの成城石井Whole FoodsとカナダのマツキヨLondon Drugsが一箇所に集まってて便利。前回帰国した時のおみやげで一番ゆっちが喜んでいたのが歯磨き粉。日本と薬事法?が違うらしく歯がギンギンに白くなる。わたしはこちらに来てからというもののホワイトニングに行く時間もお金もないんだけど多分日本の歯医者で働いててホワイトニングしまくってた頃より白いんじゃないかな?シールを貼るタイプのもすごく効く割に安い。あと全然知らなかったけど日本で流行ってるらしいアメリカのブランド、giovannniのヘアケアも安い安いとゆっち狂喜していたな。うちにも無造作に転がってたけどお前そんないい奴だったのか。見直したぜ。

食料品では定番のスモークサーモンやロブスターの缶詰に加えて、わたしのオススメは変わったソース。変わり種のマヨネーズやケチャップとか、ベーコンやメープル風味のドレッシングとか。あと健康オタクの人が多いのでキヌアやチアシードといった健康食品は日本より種類多くて安いかも。魚由来の良質な脂質オメガ3のサプリも人気あるそうです。ポテトチップスやポップコーンは珍しい味があって、前回帰国した時に行きつけの店たちにお酒と一緒に持って行った。かさばるけど軽いし、盛り上がる。Whole Foodsは地産地消を推奨しているのでlocalという札がついている商品に注目してみて。メーカーもカナダ産であることを誇りに思っているのでMade in Canadaと書いてあったり国旗のマークがついていたりしておみやげに最適です。レジ横で買えるオリジナルのエコバックがかわいいので、小さいものをたくさん買ってエコバックに詰めて渡すのもいいよ。

夜は前日に窓際でと念を押して予約しておいた回転レストラン、Top of Vancouverへ。ダウンタウンでひときわ目立つあの建物の展望台のレストラン。客席がゆっくりと、しかし確実に回転していてバンクーバー全体が見渡せる。ここは前回ゆっちが来た時も連れて来たんだけど、観光の最終日に行くと「あそこが昨日行った○○だよ」「あそこに見える灯りがスキー場」と確認できてすごく楽しい。スタッフさんも慣れてるので「あの高い建物何?」と聞けば詳しく教えてくれます。






ここはレストランの物理的な位置も高いけどご予算も高め(汗)。てか数年前より高くなってないか?日曜だから?しかし観光地だから盛ってるんでしょとあなどるなかれ、お料理は相当ボリュームあって味もレベル高いので価値はあると思います。男性陣はステーキ、ママはサーモン、ゆっちはラムでわたしは鴨を頂いた。ワインリストは小さいけど地元BC州のものが中心。デザートとマティーニまできっちり完走。ごちそうさまでした。

ゆっちパパは英会話に通ったことがあるそうで、けっこう誰とでも普通に会話できていてビックリした。基本的な文法・文型を押さえていて、大きい声ではっきり発音し、恥ずかしがらずにどんどん話す。こういう人のほうが下手にペラペラ感を演出する人よりも強い。ディランも「彼の英語はちゃんと意味が通ってわかりやすい」と感心していた。あとおやじギャグ的なものも国境を越えてみんなにウケていた。


Day5

パパとママのフライト前にダウンタウンで軽めのブランチ。Medinaは今日(月曜の午前11時)も1時間待ち。ここ、入れたためしがない。どうせ期待してなかったので第二候補のFinch'sへ。バンクーバー礼賛映画50/50にも出てきました。



オシャレすぎて読めないメニューをどうにか解読しわたしは名物の生ハム・ブルーチーズと洋梨、胡桃のサンドイッチ。ゆっちは野菜に飢えていたのででっかいアボカドサラダ、パパママは定番のバターナットスクワッシュのスープと、はんぶんこにした生ハム・エダムチーズとトマトのサンドイッチ(注文する時にCould you cut it in half? と言う)。チーズ盛とかも出してるのにワインは無いんだね…一応聞いたけどやっぱり無いそうです涙。いやアル中じゃないよ!ワインと合わせたら100倍おいしい食べ物ってやっぱあるじゃん?今度は持ち帰りにしてもらおう。



Gastownで最終おみやげショッピングを済ませてパパママを駅まで見送った。またすぐ会えますように。

ゆっちと高級デパートNordstromを冷やかしてたらハッピーアワーの時間帯になったのでバンクーバーの南青山ことYaletownへ。駅の近くに使える店が密集していて、客層と治安もいいので普段の外食はほとんどここ。Wild Taleはいつ覗いてもガラガラすぎてスルーしてたんだけどあれ裏口だったのか!正面のパティオめっちゃいいじゃん!ハッピーアワーのお得感はなかなかのもの。当たりませんようにと祈りながら(数ヶ月前ノロわれた) buck a shuck=1個1ドルの生牡蠣や海鮮つまみを頂く。東京にいた頃ゆっちと毎週のように飲みに行ってたのがすごく懐かしいや。そこからスーパーに寄って適当なつまみ買って宅飲み。


実はうちのシェアハウスで猫を飼うことになったのだ♡人懐こい黒猫ちゃん。最初は嫌がっていたゆっちも徐々に和解していた。あと、日本語で「ネコ」というたびにニコが返事をしていて笑った。クラブとか行かないで飲み語り続け、11時には寝床に向かう我ら。バンクーバーのナイトライフはどうせめっちゃショボいのでこれでいいのだ。

Day6

やっと陽が出た!ハレルヤ!ディランは午後1時には仕事終わるので(働かなすぎ)、車でノースバンクーバーへ。ワーホリ時代一番最初に暮らしたシェアハウスのみんなと入り口まで行ったのに入場料高すぎて満場一致の「ないわ」で引き返したCapilano Suspension Bridgeへ。ほっほっほ。銀行員に進化したから小銭くらいならあるわよ。





大人ひとり$46.95。いや入場料高いだけあってきちんと整備されてるわ。メインの吊り橋だけじゃなくてツリーハウスみたいなのもあって冒険感満載。バンクーバー観光の定番中の定番なんだけど夏の繁忙期のギリギリ手前なので空いてた。BC州の居住者は一度入場料を払えば年間パスをもらえるという謎システムなので出口で登録しましょう。クリスマスのライトアップとかもあるんだって。また来る。

まだ夕食には早いのでこの後近所のLynn Canyonもハシゴした。ここはCapilanoとほぼ同じ規模の吊り橋があって入場料無料なんで、節約したい人はこっちで全然いいと思う。ただし無料だけあって良くも悪くもワイルド。歩きやすい靴と両手が空くリュックサックで出かけよう。Capilanoは高いところから遠く下を流れる川を眺めるかんじだけど、Lynn Canyonは水との距離が近く獣道を降りれば水遊びを楽しむこともできる。実は去年のちょうど今頃アプリで知り合ったディランとわたしの初デートがここだったの。ポッ。そういえば前回ゆっちが来た時はわたし別の彼と付き合ってて一緒に遊んだよね。次回会う時はどうなってることやら。高校の同級生は結婚して子供を産んでる子も多いけど、わたしとゆっちは欲望のままに旅したり買い物したり美味しいものを食べるインデペンデント・ウーマンさ。つまり最高さ。

今回の旅最後のディナーはまたまたSeasonsへ。眺めが良くて高級すぎなくて、なんかダウンタウンは疲れちゃうので家から近いところと思ったらもうネタ切れであった。ディナーも美味しかったよう。






東京は世界基準で言ったらありえない値段でありえないくらい美味しいものを出す店が多いけどやはりどこも狭っ苦しいので、こういう開放的な造りのお店にお連れしたいというのが今回通してのお食事テーマでした。ゆっちファミリー、ディランの分まで本当にごちそうさまでした!

日本のGWの時期のバンクーバーは6日間もあれば主要スポット網羅できます。というかこれ以上居てももうやることない笑。天気は微妙だったけどどこも混んでなかったから快適だった。観光シーズンの夏はイベントも多いしビーチでぼーっとするのも楽しいけど、とにかく人が多すぎてな…。わたしもゆっちファミリーもまた来る気満々で、次回はちょっと足を延ばして島のほう、ビクトリアとか行ってみようと話している。まだまだ魅力たくさんのBC州です。カナダは言わずもがな広いけどBC州だけでもめちゃ広い。

ゆっちが帰る日はわたしは遅番で仕事だったので一緒に朝ごはんを食べてからスーツを着て普通に出勤。ずっとフリーターで随分心配かけたね…。また会えるその日まで、お互いがんばるのだ。